日本酒王子こと近藤悠一さん。
日本酒の小売・卸売・輸出、イベント企画運営を行う「さくら酒店」の社長を務める。
王子が日本酒に興味を持ったきっかけは金沢大学在学中。日本酒バーでのアルバイトでのこと。そこでは石川県の地酒約100種類を扱っており、アルバイト中は毎晩利き酒をしてその味を覚えた。
そして、王子が日本酒の道に進もうと決意する転機が訪れる。
大学在学中に1年間のアメリカ留学を経験。そこで出会った他国の留学生は自分の国のことをスラスラ教えてくれるのに自分は日本について聞かれても答えられなかった。
「どうして自分の国のことなのに何も答えられないのか。」
その時に感じた歯がゆい気持ち、悔しさから日本文化を伝えられるようになりたいと思うようになり、その時に最も好きだった日本酒を専門とする酒屋になることを決意。
それからは営業力を身につけるため商品先物取引業を、さらには酒屋で修行をするため大阪の日本酒専門店で経験を積み2013年に「さくら酒店」を設立。
さくら酒店は王子の日本酒へのこだわりが詰まった経営となっており、ただ日本酒を売るのではなく「日本酒が出来上がるまでの造り手の想い、物語」を届けることを理念に掲げて実行している。
- 「SAKEシート」という王子自ら作成した日本酒のプロフィール文を添付
- 最高のコンディションを維持するためマイナス5℃で日本酒を管理
- 取引する蔵には必ず足を運び、造り手の顔や想い、また造られる環境などを確認
(SAKEシート)
(こだわりのマイナス5℃に管理された倉庫)
また活動としては日本酒と料理のマリアージュを提案するイベントの開催
さらにはコロナ禍で「おいしいのに行き場を失った日本酒」を救うため立案したクラウドファンディングを成功に導き、蔵と蔵が協力してブレンド酒を生み出すモデルケースとなった。
SNSではyoutubeでこれまで蓄積してきた日本酒についての知識や、日本酒に携わる職業だから語れる情報を発信しており、王子ならではの日本酒についての表現、言い回しもファンを楽しませている。